こぶたのきもち

両親の介護とこぶたのくらしっぷりだよ〜ん                                                父はレビー小体型認知症と10年以上も戦い旅立ちました。                                           現在は何の因果か、これまたレビー小体型認知症の母とレビーに挑んでいます。

2008年07月

レビーは、治らないの?治療法は??

アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症。
認知症大御所三人衆です。
どれをとっても特効薬はありません。
悲しい事に認知症は完治する事のない、現時点では不治の病なのです。



父がレビーを宣告された時、今後の父の病状の経過として説明された事柄は、

発症から5~7年で寝たきり、7~10年で死に至ること。

発症してから10年以上生存した症例は無いと思われること。

ただしレビー小体病で死亡する事は無く、誤嚥性肺炎や心不全等による死亡であること。

病院や施設に入ったら父の余命は年単位ではなく、月単位の生存確率になると説明されました。

父はその時点で少なくとも発症してから4年以上経過していたのです。
医師の説明道理にそれから数ヶ月で父は立ち上がる事が出来なくなってしまいました。


けれど、
認知症治療は日々進化しています。
研究が進み、なんと言ってもDr.コウノが認知症治療術を進化させてくれています。



DLBと一言で言っても、レビーにはバリエーションがあるのです。

アルツハイマータイプ

パーキンソンタイプ

それとDr.コウノの造語である大声で叫ぶタイプのピックタイプです。

タイプ毎に薬の処方も変わってくるのです。
それがDr.コウノが作り上げた
認知症薬物療法マニュアル「コウノメソッド」なのです。


6年後にはアルツハイマーの予防ワクチンが実用化されるのだそうです。
それまではフェルガードが医師にとっての福音であり、患者によってはワクチン以上のものである可能性があるとまでDr.コウノはおっしゃっています。



父は4年前にレビーと診断されていましたが、治療法もなく神経内科の主治医は少しでも動けるようにとパーキンソン治療薬のネオドパゾール、グラマリールが処方されていました。
また、泌尿器科からは前立腺肥大の薬であるアビショットという薬が、とんでもない事態を引き起こしたのです。
起立性低血圧です。
最初に起立性低血圧が起きたのは、当時通っていたデイサービスで起きました。

父の生あくびに気がついてくれ、すぐに血圧を測ってくれたスタッフのおかげで失神する事は免れました。
その後、何度も失神を繰り返し、酷い時は呼吸が止まった事もあったのです。
おかげさまで?一日に二回も救急車に乗った事もありました。

もちろんデイサービスでも受け入れ困難ということで、父は外界との接触は往診、訪看、訪問入浴等の介護サービスだけとなってしまいました。

24時間、365日休み無く続く介護に私自身が心身崩壊の危機に見舞われたのも、ちょうどこの頃。
下痢が続き最終的には下血して夜間救急のお世話にもなり、下血している人を家に帰す訳には行かないので、速攻入院ということもありました。
夜中にパニック発作を起こし過呼吸で苦しんだ事もあります。
それでも父のお世話を私の代わりにしてくれる者はいません。
「もうダメだ~!!」と根を上げそうになった時、父を受け入れてくれるショート先が現れました。
そこのショートが名乗りをあげてくれなかったら、今の在宅介護は継続していなかったかもなのです。


つづく

レビーって…なんじゃらほい!

レビー小体型認知症(びまん性レビー小体病)とはレビー小体(Lewy Body)が、脳幹、大脳皮質に発生したことにより発症する変性性認知症である。

そう言われたって、医学の心得もない者にはチンプンカンプンだと思うの。
それって、私だけ??

要するに前回で言ったように脳内で悪者と戦ったであろうレビー小体が、脳全体に居座っちゃったってことなのだ。

そのレビー小体が
脳幹(生命維持機能や自律神経機能を司る)と、
大脳皮質(知覚、随意運動、思考、推理、記憶等の脳の高次機能を司る)
に居座って悪さを仕掛けてくるのです。
脳幹のレビー小体は自律神経に障害を起こします。
その為に便秘、発汗過多(寝汗をかく)、あぶら顔、起立性低血圧(立ち上がると血圧が下がる)
他には、
姿勢異常(猫背、肘や膝が屈曲、)
突進現象(最初の一歩がなかなか出ないが、ちょっと押されただけで踏みとどまれずに突進していく)
歩行障害(小刻み歩行、歩行時に自然に腕を振らない、狭い場所での方向転換が出来ない)
精神症状(抑うつ的、億劫がり依頼心が強くなる、不眠)
他には動作が遅くなり姿勢反射障害のために姿勢がくずれると立ち直れず転倒する。

等々の症状がでます。
脳幹だけの症状だとそれはパーキンソン病の可能性が高いです。
ところがレビー小体が大脳皮質にも発生したら、認知症状がでます。

典型的な症状
幻視、幻聴(幻覚とは違い等身大の動物や人間のリアルな幻覚)
無反応
無秩序な態度
睡眠障害、せん妄
薬剤過敏


他の認知症状
時間と場所の認知障害
気分、態度の変化
判断力、分別、見識の現象
独創力、統率力の欠如
注意力散漫、記憶の混乱

等のありとあらゆる症状が出ます。
なので、レビーを熟知してない医師による誤診がおきるのです。
認知症状はあるが、脳の萎縮が軽く、うつ表情だと「鬱病」と誤診されることもある。
パーキンソンニズム(すくみ足、小刻み歩行)が強いとパーキンソン病や脳血管性のパーキンソン症候群等々。
そうやって間違った薬が処方される事となると、薬に過敏なレビーは悪化していくのです。


父はパーキンソンニズムが強く出ていました。
幻視は猫やネズミが居ると言っていたのですが、「とぼけた爺さんキャラ」だったため私達家族はあまり気にしていませんでした。
なので、最初の検査で小さな梗塞が二つ見つかったので『多発性脳梗塞によるパーキンソン症候群』と言われて納得してしまったのでした。
しかし歩行がだんだんと怪しくなり、小刻み歩行や突進現象が現れ、手引き歩行でトイレに行っていたのですが、トイレの中で方向転換が出来なくなりました。
「右の回るんだよな〜」と口で言っていても、その場で足踏みするばかりで体は回っていきませんでした。
毎日トイレの狭い空間で父と抱き合ってダンスをしているようでした。
最初は笑っていましたが、毎日何度も繰り返すうちに堪え性のない私は腹が立って来ちゃいます。

そんなある日、父が熱を出しました。
救急外来に連れて行った時に看護師さんに「お父さんは何時からこんな様子だったの?」と尋ねられました。
“こんな様子”の意味はすぐに理解できました。認知症の症状は何時からかということです。
「もともとトボケた爺さんだったので、何時からかは分かんないんですよね〜」
と、私は至って真面目に答えたのですが、大爆笑されました。

父に認知症状が現れだして初めてちゃんとした病名をと思ったこぶただったのです。
レビー小体病と聞いたって、それってなんじゃらほい?の私は、まずはネットで調べました。
けれどヒットしたどれもが、医師から受けた説明と同じかそれ以下の内容でしかありませんでした。
考えあぐねた結果が、ホームページを立ち上げる事だったのです。
こちらからアプローチしたら誰かが情報提供してくれるかも?

独学で本を片手にタグ打ちして作ったHPが、今は少々ほったらかし状態の「こぶたのきもち」でした。



まだまだつづくよ。

第二回Dr.コウノ認知症勉強会

第二回の勉強会が11月8日に行われる事が決定しました。



演題:『認知症の早期発見から重症患者のケアまで』


場所はまだきまっていませんが、
申し込みは、フェルガード ドットコム
「第一回Dr.コウノ認知症勉強会in札幌開催」報告と予告から申し込めます。

プロローグ

札幌での勉強会の続きですが、なが〜いお話しになりそうです。
父の事とも照らし合わせて書いて行こうと思っています。
このブログを見るかもしれないレビーの介護家族の方の少しでもお力になれればとの思いで、私の言葉で書こうと思っています。
脳味噌ゆるゆるのこぶたの言葉なので、オバカ丸出しなのですがご了承くださいませ。



勉強会の前半は「アルツハイマー型認知症」を徹底的に知るということでした。
基本的に医療従事者向けの勉強会なので、CT、MRIを撮らなくてもアルツハイマー型と分かるようになる。
すなわちアルツハイマー型認知症を知る事が、認知症医療の基礎なのだそです。
私にとっては母の事もあり、興味深いお話でしたが、私の隣に座っていた「居眠り娘」には興味の無いお話だったのかもね。

休憩を挟んで後半は「レビー小体型」のお話です。

発症の原因等はまだはっきりと分かっていないのが現状の様ですが、東京都精神医学総合研究所の秋山治彦先生は、アルツハイマーの原因だといわれている神経細胞を死滅させる軍団や老人斑をレビー小体が封入するのではないかと仮説しています。
アルツハイマーの悪者と戦わなかった脳がアルツハイマーになり、悪を封じ込めようと戦った脳が封入体であるレビー小体によりレビー小体病になると…。
レビー小体の形成は、神経細胞生き残りのための努力の痕跡なのかもしれないそうです。

一生懸命戦っていても封入しきれないまま発症するとアルツハイマータイプのDLBになるのでは?
とコウノ先生も言っておられました。




父の場合は病院選びや、何科を受診すれば良いのかを悩みました。

当時両親二人で暮らしていたので状況を把握するのに時間がかかりました。
父の異変を目の当たりにしたのは、内科で処方された抗鬱剤が原因で立ち上がれなくなった事。
それでも父はトイレに行こうと伝い歩きトイレの前で失禁し意識を失ったのです。
病院に搬送される救急車の中で救急隊員から初めて「パーキンソン」という病名を問われました。
「お父さん、パーキンソン病って言われた事はないの?」と
その事を父が胃がんの手術以来かかっていた内科の医師(抗鬱剤を処方した医師)に告げると、神経内科に回されました。
そこで「多発性脳梗塞によるパーキンソンニズム」と診断され、後に抗パーキンソン薬が処方されました。
父は転んだ事も引き金になり、歩行が困難になり車椅子生活になりました。
それでもその頃の父はおやじギャグを飛ばし、一緒にお笑い番組をみて笑い時折幻視もありましたが幻視は父自身にしか見えていない事を理解していました。

でも、はっきりした病名がつけられない事が私には不安でどうしようもなかったのです。
神経内科の医師(現在の主治医です)に何度も食い下がりました。
あれやこれやの検査の結果医師から告げられたのが「びまん性レビー小体病」の疑いがあることでした。
ほぼ99%レビーと告げられました。(後の1%は解剖しないと決定できません)

今から4年程前の事です。
病名を告げられて安心するどころか、ここからがレビー三昧な私の生活の幕開けでした。
つづく



今日は此処で終わりますが、
まだまだ続きますので覚悟して下さいませませ。
間にくだらない記事も挟まるかもです。。。

私も安心かしら…

先日の勉強会の時に質問し忘れた事柄を認知症ねっとで質問した。
Dr.コウノは迅速に回答してくれた。

素晴らしい。


『糖尿病で投薬やインスリン注射中でも、フェルガードの摂取は支障はないのか?』
という質問内容である。
コウノ先生の答えは以下のとうりです。



『フェルガードが血糖を上げるという事例は経験がありません(おそらく500人以上問題ないです)。
むしろγーGTP高値(酒飲み)を下げるデータが出ています。
アルブミン値は治験では測定しなかったですが、私の患者では強化療法で上がった方(末期アルツハイマー)がおられ、デメリットはほとんどないと思います。』



私も安心して飲めるという事ですね。
何だか最近「あれ」だの「それ」が多くなって来たような気がして、本気でフェルガードを飲もうと考えております。。。
飲んでみた暁には、体験記でもブログにUPしちゃおうかと…(ネタ作りかい?)
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